独り言 備忘録

独り言です。気が向いた時に更新します。

8/31 夏の終わりに

●夏の締めくくり

3日ほど前のことである。

「8月も終わるし、締めくくりに花火大会に行こう!」

友人に誘われ、花火大会に行くことになった。

 

都合よく、8/31に花火大会を予定している会場を探す。日帰りでいけそうなのは2箇所、春日部か横須賀であった。少し調べると横須賀の方が規模が大きいと分かり、こちらに決定した。

 

●納涼花火大会

当日までに友人は同伴者を少し増やしてくれた。花火は午後7時半開始。外はまだだいぶ明るいが横須賀へと向かう。

 

午後5時半、横須賀中央駅に到着した。戦艦三笠がある三笠公園の最寄駅である。海軍カレーでも有名だ。さすがに公園まで寄り道する時間はないが、開始まで2時間、余裕である。

 

とはいえ、道のりはまだ続く。駅前のバス停を見れば、すでに人だかりができている。浴衣姿の人も見受けられ、乗る人の多くが同じ目的地を目指していると知るには容易かった。私たちも同じ列に並んだ。

 

それから少し経って、予定時刻を過ぎてやって来たバスに乗り込んだ。いつになく多い客足に時間を取られたのだろう、遠くから来たそのバスはすでに多くの客を抱えていた。足の踏み場もない。それでもぎゅうぎゅう詰めの車内になんとか収まり、目的地へと向かう。

 

30分のはずの道程を、それ以上かけて進む。バスに遅延はつきものである。狭い車内を耐え抜き、やっとの思いで会場近くに到着した。余裕があったはずが着いたのは7時で、焦りながら出店で花火のお供を一品買った。

 

花火会場に到着したのは上演開始の数分前で、息つく暇もなくカウントダウンが始まった。

 

息を整えながら夜空を見上げる。

3... 2... 1...

 

打ち上げられた球は、炸裂する大きな音とともに鮮やかな光で夜空を覆った。

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それに続くように、1つまた1つと夜空を彩り、忽ちに消えていく。

その音は夏の終わりを告げる号令のようだ。大輪の花を咲かせたあと儚く消えていく光がその寂しさを強調する。

「エモい」とはまさにこの事だろう。心動かされるなかに、どこか寂しさを感じていることを端的に表現してくれる。

 

時間は直ぐに去った。「若者のすべて」を思い浮かべながら余韻に浸る。このモラトリアムが終われば皆バラバラになってしまうのだ、と思わずにはいられなかった。

 

 

...帰り道、車窓から外を眺めると真っ暗な会場から横須賀に近づくにつれてだんだんと街灯が目立ち明るくなってきた。寂しさで沈んだ心も少しずつ未来に向かっていけるような、そんな心地がした。